
私が気づいた「引き寄せ」と風呂敷の関係
これまでの経験の中で「不思議だな」「もしかするとこれが引き寄せなのかもしれない」と思う出来事が何度もありました。
その気づきを、自分なりに暮らしに取り入れて実践しています。
会社員時代の私
3年前までは会社勤めをしていました。仕事そのものはやりがいもあり、楽しいと感じる部分も多かったです。けれど、人間関係では悩みがありました。特に上司との相性が悪く、うまくいかないことが多かったのです。
同僚と文句を言い合ったり、飲み会で愚痴をこぼしたりする日々。平日はそうしたモヤモヤを抱え、週末になると趣味の登山や旅行で気分転換をしていました。お金の使い方もストレス解消に傾き、振り返れば自分をさらに疲れさせていたように思います。
そんな生活を続けるうちに、「何かがおかしい」と感じました。仕事や環境だけでなく、自分の考え方にも原因があるのではないかと気づいたのです。
考え方のセンサーを鍛える
そこから私は、多くの本を読むようになりました。心理学、自己啓発、スピリチュアルに近いものまで幅広く。すべてが自分に合うわけではありませんでしたが、少しずつ心が楽になる考え方を取り入れていきました。
そこで気づいたのは「考え方のセンサーは鍛えられる」ということです。毎日の中で、何を見て、何を感じるかを意識するだけで、出来事の受け取り方が不思議なくらい変わります。その積み重ねが、自分に起きることや人との出会いに大きく影響しているのだと実感しています。
偶然に見える「引き寄せ」
学生時代、スペインのバルセロナを旅行していたときのこと。留学中に仲良くしていた友人をふと思い出したら、その日のうちに街でばったり再会しました。当時はスマホもSNSもなく、連絡を取る手段もありません。本当に不思議な体験でした。後日食事をしながら思い出話に花を咲かせ、忘れられない思い出になりました。
バルセロナだけでなく、香港やハワイでも同じような体験をしました。ふと「どうしているかな」と思い出した人と偶然会う。年賀状の宛名を書いていた人に街で出会う。偶然と言えばそれまでですが、何度も繰り返されると「これは偶然以上なのでは?」と感じます。心理学では「シンクロニシティ」と呼ぶそうですが、私にとってはまさに「引き寄せ」でした。
思考が変わると現実が変わる
会社員時代のように愚痴や不満を口にしていた頃は、毎日の空気が重たく感じました。けれど、感謝を意識し、本から得た知識や考え方を実際に取り入れてみると、気持ちが軽くなり、人との出会いも変わっていきました。
仕事だけでなく、家族との関係も良くなったと感じます。
思考が現実をつくるというのは、大げさな話ではなく、日常の小さな選択の積み重ねだと今は思います。
風呂敷と引き寄せ
一念発起して会社を辞め、私は昔ながらの手捺染にこだわったオリジナルの風呂敷を作り、販売する仕事を始めました。
風呂敷を広げる、包む、選ぶ。その一つひとつの動作には、相手を思いやる気持ちや、ものを大切にする心が自然と込められます。風呂敷を使うことは、日常に「感謝」を取り入れる習慣でもあります。大切なものを丁寧に包む時間は、心を落ち着かせ、自分を整える時間にもなります。
エコバッグ代わりに使うと、買うものをより吟味するようになりました。風呂敷を扱うようになってから、自然に自分に合うものを選べるようになり、人生そのものが少しずつ変わっていきました。ものの選び方だけでなく、人との関わり方も変わったように思います。
そして不思議なことに、お金についても同じようなことが起きています。感謝して使うと、出ていった分と同じくらいの仕事が戻ってくる。自分の思考が整ったからこそ、そうした出来事に気づけるようになったのかもしれません。何度も続くと、もはや単なる偶然には思えませんし、これは経験した人にしか分からない感覚かもしれません。
今の私が伝えたいこと
私は会社員時代の人間関係の悩みや愚痴に支配されていた頃があったからこそ、今の暮らしにたどり着きました。そこで学んだのは、考え方ひとつで人生の見え方が大きく変わるということです。
もし「毎日が繰り返しのように感じて退屈に感じる」人がいるなら、少しだけ視点を変えてみてください。愚痴ではなく感謝を言葉にする。日常に、自分を整える小さな習慣を取り入れる。
私にとって、その習慣のひとつが風呂敷を使うことになりました。風呂敷を使うたびに、感謝や思いやりを思い出す。その小さな積み重ねが、不思議な引き寄せを生むのだと信じています。
あなたへの問いかけ
あなたは最近「偶然のようで必然に思える出来事」を体験しましたか?
もしあれば、それはどんな引き寄せだったか、ぜひ心の中で思い返してみてください。