Beyond the "Inconvenience" —— The Small Promises We Keep to Ourselves

「面倒くさい」の向こう側にあるもの ——風呂敷が教えてくれる、自分との小さな約束

タイパ、コスパ、効率主義。 ボタンひとつですべてが手に入る便利な時代の中で、私たちはいつの間にか「手間をかけること」をどこか遠ざけてきたように思います。

結んで、ほどいて、また包む。 風呂敷のある暮らしは、現代の基準から見れば、正直「面倒くさい」ことの連続かもしれません。けれど、その「面倒くさい」とも言える一手間を惜しまない人たちを見ていると、皆どこか満ち足りていて、穏やかな笑顔をたたえているのです。

日頃、アマゾンでセラーとして日々たくさんの便利なお品物や効率的な流通を見つめているからこそ、ふと、ジェフ・ベゾスが「ストレスはどこから来るのか」について語っていた話を思い出します。記憶の断片的な一面でしかないのですが、彼はたしか、「ストレスとは、できることをやらないことからやってくる」と言っていました。

その言葉が、妙に胸に残っているのです。

たとえば、「本当はもっと丁寧にスキンケアをしたい」「美しくありたい」と心では思いながら、「どうせ私なんて」「時間がないから」と、何かと理由をつけては自分に言い訳をしてしまう。本当はできるはずの努力を、見て見ぬふりをしてやり過ごす。 もしかしたら、その日々の小さなサボりや、自分への妥協の積み重ねこそが、じわじわと心をすり減らすストレスの正体なのではないかと思うのです。

もちろん、人生の中では誰もが忙しい時期や、思うようにいかない時期があります。そんなときは無理をせず、上手に手を抜いたっていい。肩の力を抜いて、その時々の流れに合わせてしなやかに乗り切ることも、大切なお手当ての一つだと思うのです。

そうやって時々休みながらも、心のどこかで「自分との小さな約束」を大切にしている。 丁寧な暮らしを送っている人というのは、決して頑ななわけではなく、自分を心地よく保つ術を知っている人たちなのだと思います。

朝、一杯の白湯を丁寧に淹れること。ものを大切に扱い、慈しむこと。 それは誰かに見せるためのものではなく、自分の内側をきちんと満たすための約束です。

面倒くさいことのなかに、あえてそっと身を置いてみる。 その一手間をきちんとしている人が、ふと幸せで、どこか内面から満ち溢れているような気がしてなりません。

どんなカタチの贈り物でも、相手に合わせて柔軟に優しく包み込んでくれる風呂敷のように。私たちの日々の暮らしや心もまた、その時々の流れにしなやかに寄り添いながら、形を変えていっていいのかもしれません。

使い捨ての便利さの代わりに、私たちが手放してしまったもの。 それはもしかしたら、自分で自分を丁寧にケアする、愛おしい時間そのものだったのでしょう。

アトランタのJAPAN FESTで、風呂敷という一枚の布を通じ、そんな「手間に宿る温もり」を、海を越えた人たちと分かち合いたいと思っています。

イベント情報

イベント名: Japan Fest 2026 Atlanta
場所: ガス・サウス・コンベンション・センター(ジョージア州ダルース)
プレゼンテーション: MUSUBISM × JETROアトランタ
ワークショップ開催日時: 2026年9月20日(日)午前10:30 ~ 午前11:00
ルーム・ステージ: SYCAMORE - T7


アトランタでお会いできるのを心より楽しみにしています!

 

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