Thinking in Units. Tatami, Tanmono, and the True Size of Furoshiki

単位で見る日本文化。畳、反物、そして風呂敷の巾。

日本の単位は少し独特です。学校ではメートル法を習います。それでも家の話になると、畳や坪が自然に出てきます。数字の便利さと、暮らしの感覚が同居しているのが日本らしいところだと思います。

畳は、1畳の大きさが一律ではないと説明されています。例として、江戸間は176cm×88cmで約1.55㎡。京間は191cm×95.5cmで約1.82㎡。同じ6畳でも体感が変わります。こういうところに、単位が生活と結びついてきた歴史を感じます。

この「単位が文化を背負う感じ」は、布の世界にもあります。着物の生地は反物が基本です。反物の目安として、幅9寸5分で約36cm、長さ3丈で約12mという説明があります。幅と長さの組み合わせが最初にあり、そこから必要な形へ仕立てていく。単位が設計の起点になっています。

そして風呂敷にも、同じ発想が残っています。風呂敷のサイズはセンチだけで語られがちです。ただ、伝統的には「巾(はば)」という言い方でサイズを表すのが一般的だと説明されています。着尺小幅や鯨尺九寸を基本として「一幅(巾)」とし、そこから二巾、二四巾、三巾と呼び分ける。こうした呼び方は、反物の幅感覚と相性がいいです。

さらに面白い点があります。風呂敷は正方形に見えます。けれど「天地」と「巾」という呼び方があり、真四角ではないと説明されています。むす美の解説では、反物を裁断して縫い上げるため、左右の生地巾よりも天地方向が若干長く作られているとされています。布の成り立ちが形に残っています。

国ごとの単位の違いも面白いです。ヨーロッパは日常の表示がメートル法中心です。一方アメリカは、日常ではフィートやポンドなどの慣用単位が強く残ります。NISTは、アメリカでもメートル法の使用は1866年から合法で、貿易と商取引ではメートル法が優先されると説明しています。同じ現代でも、単位は国ごとに文化として残り方が違います。

MUSUBISMの定番サイズは、Sが50cm四方、Lが100cm四方です。Mを作っていません。理由はシンプルです。Lを内側へ折ると、70cm四方相当として使えます。100cmから左右を15cmずつ折ると70cm。上下も同じ。100−15−15=70。大きい布が小さい用途も支えます。単位や寸法の背景を知ると、こういう設計の見え方も変わります。

単位は、数字の換算以上のものです。畳も反物も風呂敷も、暮らしの動きに合わせて育ってきた単位だと思います。風呂敷を選ぶ時も、センチだけでなく「巾」という言葉の背景を思い出すと、日本文化が少し近くなります。

参考
畳の寸法差(江戸間、京間)
https://www.daiken.jp/buildingmaterials/tatami/columnipe/002/

反物の目安サイズ(幅9寸5分、長さ3丈)
https://www.buysellonline.jp/blog/tanmono

アメリカの単位とメートル法の位置づけ(NIST)
https://www.nist.gov/news-events/news/2024/06/reason-us-doesnt-use-metric-system

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